自律神経失調症の概念

疾患名ではなく「神経症やうつ病に付随する各種症状を総称したもの」というのが一般的な国際的理解であります。
実際には、鬱病、パニック障害、過敏性腸症候群、頚性神経筋症候群や身体表現性障害などが原疾患として認められる場合が多く、
原疾患が特定できない場合でも、ストレスが要因になっている可能性が高いため、適応障害と診断されることもあります。

症状

めまい、立ち眩み、吐き気、耳鳴り、頭痛、冷や汗、体の一部が震える、動悸、過呼吸、倦怠感、
朝起きられない、血圧が激しく上下する、不眠症、生理不順、味覚障害などの身体症状から、
人間不信、情緒不安定、不安感やイライラ、被害妄想、鬱状態など精神的な症状が現れることもあります。
様々な症状があり病態は人それぞれのため、判断が難しく、どの症状がどれだけ強いのか弱いのかはそれぞれです。

原因

薬物やアルコールの過剰摂取、著しい精神的ショックを起因とするもの、女性では更年期が原因のホルモンバランスの乱れ等が挙げられます。
遺伝的な原因もあるため、一概にいうことはできませんが、少なくとも患者さんの半数は日常生活上のストレスがあると言われています。

治療

多くの方は、内科ではなく心療内科や神経科に通院します。
治療には抗不安薬やホルモン剤を用いた薬物療法や、睡眠の周期を整える行動療法などが行われています。
最近では、体内時計を正すために強い光を体に当てる・見るなどの療法もあります。
西洋医学での改善が認められない場合は、鍼灸、マッサージ、カウンセリングなどが有効な場合もあり、
自ら自律訓練法を用いて心因的ストレスを軽減させ、症状を改善させる方法もあります。

参照:「自律神経失調症」(Wikipedia)

自律神経失調症を扱った作品など

●人物:小説家 佐藤泰志
1976年「深い夜から」で北方文芸賞佳作。この頃から自律神経失調症に悩まされ始める。
参照:「佐藤泰志」(Wikipedia)